※料金が発生します(月15,000円ほど。高ッ!)
※構築に関しては自己責任でお願いします。
※ある程度専門的な知識を要求されるので自分で調べられる人向けです。
先に言っておくとポート開放が可能な環境だったり、
hamachiを使うこと(セキュリティ面がゆるゆる)に抵抗がなければ
それらの方法で構築した方が圧倒的に楽で安く済みます。
この記事はかなり特殊な構築例となっています。
また、PC版ARKでサーバーを立ち上げる際に使われるASM(ArkServerManager)に関しては
詳しいサイトが既にあるのでほとんど触れていません。
備忘録用に書いたのでちょっと間違っているかもしれませんがあしからず_(:3 」∠ )_
前置き
「前置きとか興味ないです」というせっかちなサイバイバーさんは飛ばしてください(ง˘ω˘)ว
対象
今回の記事で対象となるのは以下の条件に一致する方です。
・費用が発生しても問題ない
・PC版ARKで一時的に専用サーバーを立てて身内で遊びたい
・自宅の環境によりポート開放ができない
・Hamachiなどのポート全開放ソフトウェアはセキュリティの観点で使いたくない
筆者は先住民のいるプレイヤーで遊び幾度となく洗礼を受けたので、
今回は身内で遊びなおす用にサーバーを構築したいと思っていました。
ところがポート開放は自宅の環境により不可、Hamachiを使う事にも抵抗があったので
24時間稼働できるサーバーを借りてみようと遊び半分で構築しました。
GCP(GoogleCloudPlatformとは)
Googleが提供しているクラウドコンピューティングサービスです。
今回はこのサービスを利用してサーバーを構築しました。料金は月額等で決まっておらず、
稼働時間に応じて課金される形式です。
使っていなければそれほど課金されることもないので、
飽きたらやめられるのが良い点です。
GCPで専用サーバーを構築する手順
GCPへの登録
まずはGCPへアクセスしてログインします。
左のメニューからVMインスタンスを選択
プロジェクトを作成します。名前はデフォルトで問題ないです。
無料トライアルに参加する必要があるので規約に同意して実行
住所やカード情報を入力するとトライアルの参加完了。
初めてトライアルに参加したユーザーは、性能の低いものであれば100日間に限り
300ドル分リソースを使わせてもらえるらしいですが、
今回の構成だと無料の範囲を超えたスペックで構築するので料金は発生します0(:3 _ )~チーン
サーバーのセットアップ
続いてサーバーの設定を行っていきます。
VMインスタンスを選択。
新しいインスタンスを作成
マシンタイプを指定します。3人でプレイしたところメモリは8GBあれば問題なく動きました。
(右図はASM稼働時のCPU,メモリ使用率)
続いてディスク容量とOSを指定します。
OSはWindowsServer2008、ドライブの容量は50GBに指定
右図はArkServerManagerのインストールが完了し、稼働時のドライブ使用率。
50GBの場合空き容量が16.7GBとなりました。
OSとディスク容量の設定が終わったら作成を選択
VMインスタンスに作成したinstance-1が追加されているので、
接続という項目のRDP右にあるプルダウンからRDPファイルをダウンロードします。
保存したら実行します。(よく使うのでデスクトップ等へ保存すると楽です)
接続の確認が出るため今後確認しないにチェックを入れ「はい」を選択、
パスワードを聞かれるのでインスタンスのページへ戻ります。
Windowsパスワードの設定を選択
設定を選択
新しいパスワードが表示されるのでコピーします。
先ほどリモート接続用のショートカットを実行して出てきたウィンドウへパスワードを張り付け、
アカウントを記憶するにチェックを入れてOKを選択。
確認しないにチェックを入れ接続。
これでクラウド上のサーバーへ接続ができました。続いてIEのセキュリティ設定を変更します。
タスクバーからサーバーマネージャーを開きます
強化されたセキュリティ設定を選択
管理者、ユーザーそれぞれオフにしてOKを選択します。
この設定を行わないとIE上でファイルのダウンロードが一切できません。
サーバーのポート開放設定
左のメニューからファイアウォールルールを開きます。
ファイアウォールルールの作成を選びます。
名前を「ark-up」としターゲットとIP範囲を入力します。
指定したプロトコルとポートを選び、
tcp,udpにそれぞれ「7777,7778,27015」を入力し作成を選択します。
先ほどと同様に下り方向のルールを追加します。
指定したプロトコルとポートを選び、tcp,udpにそれぞれ「7777,7778,27015」を入力し作成。
ファイアウォールルール一覧に追加したルールが記載されました、
これでARKのサーバーで用いるポート開放は完了です。
ASM(ArkServerManager)、DirectXの設定
※サーバー側で行ってください
下記URLからファイルをダウンロードして設定を行います。
■ASM
ASMの使い方は下記記事で詳しく解説されているので割愛します。
(ARKのサーバー構築メイン部分を丸投げしていくスタイル)
恐らくここの設定で1時間ほどはかかると思います(ง’ω’)งガンバレ!

■DirectX
こちらはダウンロードしてインストールするだけです、
普段ゲームをするPCなら必ず入っているんですがサーバー用のPCでは入っていません。
もしインストールしていないと「x3daudio1_7.dllが無いよ!」というエラーが表示され、
サーバーが起動しません。
インストールが終わったらサーバーを立ち上げたまま次の設定を行います。
起動中は上記画像のようなコマンドプロンプトが表示されています。
Steamでサーバーを追加する
※この作業はARKをプレイする自分のPCで行ってください。
一緒に遊ぶフレンドもこの設定が必要です。
Steamを開き、左上のメニューからサーバーを開きます。
お気に入りタブを選びサーバーを追加を選択
サーバーのIPアドレスを入力してゲームを検索します、サーバーが起動済みでポート解放設定が正しく行われていれば表示されます。
サーバーのIPアドレスはASMの上に表示されているのでコピーしましょう。
セッションフィルターをお気に入りに変更します。
諸々の設定が順調に進んでいればサーバーが表示されるので
楽しいサバイバーライフを送りましょう。
筆者はこの画面にたどり着くまで3時間近くかかりました(¦3[___]
構築に関しては以上です。
余談
ローカルのプレイデータを専用サーバーへ移植した方法
シングルプレイのデータをサーバーに引っ越したい方向けの方法をご紹介します。
筆者の場合ローカルでプレイしていたんですが、
途中からサーバーを構築したのでデータを移す必要がありました。
コピペしてコマンドを数コマンド打てば完了するのでそこまで難しくはないです。
まずは自分のPCに保存されているセーブデータをコピーします。
コピーしたローカルのセーブデータをASMフォルダーのSavedArksにペーストします。
これでマップのデータは引き継がれますが、筆者の場合キャラクターが消えており
テイムした恐竜や建物が他人の所有物扱いになってしまったので下記コマンドで所有権を変更しました。
自分の建てた建物や、テイムした恐竜の場所まで移動して
下記コマンドを入力すると自分の所有物へと変更されます。
■管理者コマンドを有効にする
EnableCheats パスワード
■ターゲットしているトライブのすべての恐竜の所有権を取得
admincheat TakeAllDino
■ターゲットしているトライブのすべての建物の所有権を取得
admincheat TakeAllStructure
サーバーの費用
2週間にわたり24時間稼働させたところレポートでの費用は4,000円ほどでしたが、
一か月の予想合計費用では15,000円となっていました。
月末に大きく上乗せされるのかは分かりませんが
ゲームを遊ぶための費用としてコスパが悪いことは間違いないでしょう(˃Д˂)
今回はGCPで遊んでみたいという思いと、
本来は楽しいはずのARKをクソゲーと呼ばせてしまう先住民から逃れるために建てたので
そこまで後悔はしてないです。
この情報が誰かの役に立てば幸いです(´ω`) おわり。