今回の拠点戦はまるで帰郷した時のような懐かしさを感じる戦いとなった。
それではノスタルジアに満ちた胸がグッと締め付けられるような拠点戦を見ていこう。
戦場は平らな地形のセレンディア地方、
参加ギルドは自分を含めて5つ、一つは空き巣だった。
呑気にお風呂へ入っていたら既に戦いは始まっていたが、
幸いなことに誰も気づいていないようだ。しめしめ(ง˘ω˘)ว
急いで現場へ駆けつけたところ、どうやら全ギルドが強豪であるギルド東を攻めているらしい。
便乗するべきか・・?
だが待て、この状況で便乗すれば自分たちが狙われる危険もあるッ!
だからここは一旦・・・
便乗しよう(ง’ω’)งイクゾォォォッ!!!
拠点戦において決着の着かない試合ほど妙味に乏しい試合は無いとよく知っている。
だからこそ攻めるのだ、決着をつけるためにッ!!
だがギルド東はやはり強豪。
3ギルドで攻めているにも関わらず稀に部隊が壊滅する、なんて統率力なんだッ!
1:1で衝突していたらと思うと身震いが止まらない。
しかし3:1ともなればその戦力差は120人vs40人
おぞましい戦況に同情しながらも攻撃を続け、開始から30分後
ギルド東が落ちた。
すまぬ・・・すまぬぅ!
1:1で戦えるほどの戦力があれば他のギルドを攻めることができただろう、
しかし我々にそれほどの戦力は無かった・・・無力だったッ!!
強豪が落ちたことで次にどこかのギルドが2タゲになることは火を見るよりも明らかだ。
南と西、どちらへ攻めるべきか考えていると西が大砲の玉を飛ばしてきた。
なるほど・・・
西を攻めよう(ง⦿ω⦿)งイザ、マイル。
血に飢えた獣たちは西の砦で暴れ始めた、瞬く間に施設は壊滅。
押せている・・・ッ!つまりこのまま続けば勝機はあるということだッ!
期待と興奮に満ちた拠点戦が始まった!
最近の拠点戦は惨敗が続いており、メンバーの士気はいっそう高まった。
だが忘れてはいないだろうか、今回の参加ギルドの数を。
空き巣を除いた残りギルドの数を・・・
考えるよりも早く、敵は動き出した。
2タゲだぁぁぁッッ!!!(˃Д˂)ウワァァァァッッ!!!!!
一瞬にして、勝てるかと思われた拠点戦は1PTでワールドボスへ挑むほどの難易度まで跳ね上がった。
南がBounderへ進軍し、懐かしい2タゲとなった。
ここである人物を紹介しよう。
(˃Д˂)<メガヒラカネェ!
彼の名前は2タゲ君、複数のギルドから狙われることにより感じる絶望感や悲しみ、
そして理不尽な戦いを強いられる苦しみといった感情から生まれた絵文字だ。
・・・紹介は以上だ。
2タゲによって彼らはある感情を抱いた、
それはまるで幼少期を過ごした故郷を思い出し感じる懐かしい感覚、「郷愁」だ。
最近の拠点戦は1:1ですら赤子の手をひねるように瞬殺されてきた。
しかし今回は2タゲだ、つまり「こいつらは危険」と判断されたのだ。
たしかに戦況としては苦しく、勝利できる確率は著しく低くなっただろう。
だが2タゲの状況にもかかわらず勝利を収める時の感動は通常の比ではない。
これほどの感動を得られるのは複数タゲを受けたギルドにのみ許された至高の感覚であることを、彼らはよく知っている。
こうして勝てるか勝てないか分からない故郷でのボス戦が始まったが、
砦の耐久度は容赦なく減り続け
2割まで低下_(:3 」∠ )_シヌ
この状況を例えるならばこうだろう、
「実家に帰ったら玄関でラスボス戦が始まった」
懐かしいがとても苦しい、マジで勘弁してほしい。
そんな状況を表す一文だ。
このままではじり貧だ、
西が倒せない状況に悶々とした彼らは過去に実績のあるリスクのある行動をとった。
逆シーソーだ(⦿_⦿)ヨシ
西が落とせない?南が攻めてくる?
なら南を攻めればいいじゃないかッ!!
片方が再建している最中にもう片方へ攻めるという常人には理解できない新たな戦法。
複数タゲを受ける者にのみ出現する特殊コマンド、それが逆シーソーだ。
だが逆シーソーをかますには砦の耐久度があまりにも落ちすぎていた。
南の設備がほとんど壊れることなく
故郷が滅ぼされた(˃Д˂)コキョウガァァァァッ!!
全防衛をすれば楽しいキルパーティーができたかもしれないが、
彼らが欲するのは感動する試合と勝利だけだ。
決着の着かない拠点戦になるくらいなら砦が破壊されようと攻め続ける。
そう考えている果敢な兵士たちは美しく散っていった。
その後残った東と南は死闘を繰り広げたが、
虚しくも結果はキャリーだったそうだ_( _´ω`)_ムネン…
「勝てない理由はすべて火力不足」と考える彼らは黙々と装備を叩き始めるのだった。
おわり。
■同じ拠点で戦って頂いた全ギルドの方々へ
今回はBounderを数減らしの対象から除外して頂いてありがとうございました(⁎˃ᴗ˂⁎)
いつもより長く楽しむことができて嬉しかったです!
また他の拠点で戦うことになったら熱い戦いができればいいなと思います!